FAQ編&レイアウト編


ビオトープで開花したミソハギ (写真:ビオトープで開花したミソハギ)
調子に乗って続編です。FAQ編&レイアウト編!FAQとはFrequently Asked Questionの頭文字を取ったもので「よく質問されること」という意味です。一般的なサイトでは、誰がいつ、良く質問するのか謎なFAQも多いのですが、作法に則り、その乗りで行きます。(笑)書ききれなかった分の補遺としても。
これでも分からん、もっと詳しく教えろ!という方は掲示板に質問スレッドを立てて頂くか、メールを頂ければ知っていることは白状します。知らない質問を頂いた場合には「自分で調べようネイチャービオトープ」。
いろいろなサイトの掲示板やメールなどで貴重な情報を頂きました。感謝を込めて情報提供頂いた方のご尊名を記させて頂きました。 また、2004年8月号アクア雑誌2誌(アクアライフ、楽しい熱帯魚)にビオトープ特集があり、志藤氏が腕によりをかけた睡蓮鉢ミニビオトープ等の写真が掲載されております。少し悔しいので「レイアウトなんか要るか」とほざいていた私ですが、小技など盛り込んでレイアウト編も少し。


《FAQ》

【毛虫・芋虫対策】
少数であれば割箸で排除します。一番確実です。生体には危険な農薬ですが、なかにはBT農薬という優れものもあります。BTは昆虫病害菌のBacillus turingiensisが生み出す結晶性タンパク毒素を農薬にしたもので、魚類やエビなどに影響が無いと言われています。
バイオテクノロジーの成果、生物兵器です。薬剤の散布された葉を昆虫が食べることで有効となります。昆虫の胃は人間や魚と違いアルカリ性らしいのですが、アルカリと反応して毒性を発揮するようです。(情報提供 REDさん)

【アブラムシ対策】
アブラムシは窒息すると☆になってしまいます。私も窒息すると☆になります。(爆)牛乳、洗剤、石鹸など付着する液体をかけると窒息します。また、魚やエビに対して毒性の弱いと言われるオルトラン粒剤を植物の根元に埋めておくと、すばやく吸収されてアブラムシがつかなくなります。ただし殺虫剤なので一粒づつ慎重に使用しましょう。メダカは農薬にある程度強いという情報もありますが過信は禁物です。
木酢液に関しては、陸上植物の経験では色落ちや生育障害が出る程の濃度が無いとアブラムシには有効ではないようです。アブラムシを退治するために植物の生育が止まってしまっては本末転倒です。転倒と言えばテントウムシという手もあるのですが、ナナホシテントウなど一部の種類のみ有効らしいですね。やってみようと思ったのですが星を数えているうちに飛んでいってしまいました。

バッタに狙われやすいオカダモ (写真:バッタに狙われやすいオモダカ)
【バッタ対策】
テデトール(情報提供 REDさん)、カマキール(情報提供 s.a.m.さん)が確実です。
それぞれ手で取る、カマキリを放すことを示す某サイトでのみ通用する用語です。(おぃ)
バッタも昆虫なのでBT農薬が効くかも知れません。ばったばったと..何でも無いです。
うちでは毎年ショウリョウバッタが大量に発生して草花も食い荒らします。ショウリョウバッタのくせに大量に..ぷぷっ。

【アオミドロ対策】
アオミドロを食べる生物を同居させましょう。 季節限定オタマジャクシ(情報提供 HOUさん)「おーい、邪魔だよ〜道空けてくれ!」それはお邪魔タクシー(-e-;
ヒメタニシの効果は侮れないらしいです。(情報提供 REDさん)「ヒメ」かどうか分かりませんが、田んぼのタニシを2つ放り込んでおいたところ、目に見えて苔が減少、水質が良くなって来ました。たしかに効くかも。
イシマキガイ、ミナミヌマエビ、ヤマトヌマエビなどアクア系のメンバーに多大な期待をするのは酷というものです。野球で言えば偵察メンバーか代走ぐらいに考えておいた方が良いですね。屋外ではそれほどアオミドロの成長スピードが早いです。

【アオコ対策】
グリーンウォーターです。睡蓮鉢の一つに発生しました。見た目は緑で綺麗ですがそうも言っていられないので、換水しました。多少よろしくなってきたようです。用土も設置場所も似たような環境でなぜ一つだけ発生したのか不明ですが、水槽と同じように一つとして同じ環境は無いようです。屋外で換水したのは初めてですが、なかなか楽しかったですよ。(笑)
もう1点、未確認ながらタニシは植物プランクトンを水と一緒に吸い込んで消化してしまうらしいですね。また少し入れてみます。タニシやマシジミの水質浄化能力はよく話題になりますが、こんなところに理由があるのかも知れませんね。

【水温上昇対策】
真夏の水田も「ぬるま湯」越えていますので田んぼ水草は大丈夫ですが、沈水系水草や生体はピンチです。ちなみにお湯になるとなぜピンチなのかというと、水温が上昇すると溶け込める気体(溶存気体)が極端に減ってしまいます。この結果CO2の不足で植物は光合成が困難に、酸素の不足で生体は呼吸が困難になってしまうためです。
抽水植物、浮葉植物、浮草を多用して日よけ、鉢ごと木陰に移動、ヨシズで日よけなど。
とは言え、メダカや田螺は真夏に湯になった用水路に普通に居ますので多少は平気のようです。

【スネール対策】
本編でも書きましたが、カマボコが好きなようです。私も好きです!冷やしたやつにワサビ醤油をちょいとつけて...何の話でしたっけ(バキ)
小さな皿にカマボコ乗せて沈めておくと、一網打尽!でも卵が残っていたり、新たに採ってくる水草に付いてきたり、根絶は難しいですね。でも自然の一部と割切りも必要です。

【水生昆虫対策】
蚊やアブなどの発生に対しては、やや飢え気味のクロメダカで対応できますが(笑、時々エサはあげてね)田舎住まいの方、タガメやタイコウチ、ミズカマキリ、ゲンゴロウなどの昆虫が住み着いてしまうことがあります。メダカが喰われてしまうので見つけたら排除しましょう。熱帯魚用のネットで掬えます。

【植物の生育状態が良くない】
日照は十分でしょうか。去年うちでは夏場に水温上昇を避けるために木陰に移動した鉢でイヌタヌキモ、トリゲモ類が絶滅しました。種類によっては1日数時間の直射日光が必要なものもあるようです。
また、設置から2〜3年経過した鉢で育成状態が悪くなることがあります。これは用土中の栄養分、特に微量成分を使い切ってしまったことによる連作障害と考えられています。多量成分、微量成分とも含んだ園芸肥料が市販されていますので、少量施肥するようにしましょう。それでも難しい植物は、難しいんですよ本当に。きっと。

ミズキンバイ (写真:ガーデンチェアにまで進出したミズキンバイ)
【開花しない】
園芸草花と同じで、日照不足、肥料不足、肥料過多などが考えられます。どうしても花が見たい場合にはミズキンバイやタデなど、放置しても開花する植物を選びましょう。
開花している植物を採ってきて植える、という荒技もありますが、空しくなるので止めたほうがよいと思われます。
写真は放置して多少葉がいじけながらも開花したミズキンバイ。

【用土について】
本編では赤玉土(小粒)と荒木田土をミックスして使用しました。他にも黒土や田んぼの土、「水生植物の土」、ADAの「ネイチャービオソイル」など、様々なものが使えます。
園芸の世界では用土を植物に合わせてブレンドすることは普通なので、その乗りで家にあった土を使ったに過ぎません。
ムジナモなど貧栄養の環境が良いものは黒土が良いようですね。HOUさんのサイトに詳しく出ています。
ただし、成分未調整のピート(アクアにも使いますね)、ミズゴケなどpHを極端に変える可能性のある用土は使用しないほうが無難ですね。

【雨の影響は?】
近年の大気汚染で酸性雨が問題となっています。直接雨水が入るビオトープに影響は無いのでしょうか。もしビオトープが汚染されてしまったらキャラメルを入れて対処します。「おせんにキャラメル...」すいません、seabass3に座布団取られたネタでした。
冗談はともかく、問題は無いと思います。生体、植物とも影響は見られません。
ここから先は「推測」です。水道水を水槽の換水に使用する場合、塩素は中和すると思うのですが、よほどこだわる方以外はそのまま使用しているはずです。私もそうしています。しかしながら問題となっているトリハロメタン、ホルムアルデヒドなどはそのまま入っているはずですね。これらが無い分、雨水の影響はプラスに働いているのではないか、と思います。植物の成長を阻害する未知の環境ホルモン様物質があっても少しも不自然ではありません。(情報提供 sonsiさん)

【参考になるサイトは?】
http://songbook.hp.infoseek.co.jp/RED/RED.htm
HOUさんのサイト。睡蓮やムジナモなどを屋外育成されています。タイトルのCRSやアピスト、水草もある総合サイト。水草育成家としては間違いなく達人級で、私もたいへんお世話になっています。
http://members.jcom.home.ne.jp/takanuma/index.htm
おじさん探検隊員REDさんのサイト。「楽しい熱帯魚」に執筆するプロとして屋外育成を多面的に解説しています。熱帯睡蓮のカタログは必見。写真もプロ級です。こちらの掲示板には、ごくまれにお出でになります。いろいろなアクアサイトに出没、私とじゃれています。本人は否定しますが、うちの子供から見れば立派な「おじさん」です。
http://www.ecology-japan.com/biotope/
ベランダでビオトープ。立上手順なども写真で丁寧に解説しています。ベランダビオトープ派は必見です。
http://www008.upp.so-net.ne.jp/muzac/
ファンシーな雰囲気ですが、ガーデニングの一部としてビオトープの設計に踏み込むなど、本格的なサイトです。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/tubo-wamushi/
たろさんのサイトです。水草分類表と自生写真は見事です。国産水草に関しては右に出る者はいません。掲示板にはその道の専門家が多数来襲します。濃い議論を体験したい方にはもって来いですね。

【水草の選び方】
基本的には好きな物を選びましょう。簡単に育成できるもの、難しいもの、育成して行くうちに分かってくると思います。
選ぶ基準として、水槽の延長線上、沈水系中心で行くか(どちらかと言うと私はこちらかも)花を楽しむ水草中心で行くか、という選び方もあると思います。私のヒルムシロ科専用ビオトープのようなマニアックビオトープは邪道です。良い子は真似しないように。

フィールドでのオオフサモ (写真:フィールドでのオオフサモ)
【逸出とは?】
逸出とは本来その地域に存在しない植物が放棄その他の原因によって、野生化してしまうことです。生態系に重大な影響を与えますので、絶対に避けなければなりません。普通にビオトープを楽しんでいれば問題は無いと思います。水を飲みに来た鳥の足に種子が付着して逸出する可能性も無いわけではないのですが、天文学的確率ですね。
ただし、関東の水辺で普通に見られるオオフサモ、フサジュンサイ、ホテイアオイ、ボタンウキクサ、オオカナダモなどは明確に観賞用(アクアリウム、ビオトープ)のものが逸出したもので、誰が、ということではなく我々全員の責任という認識を持って下さい。
外来種だけの問題だけではなく、国産種も本来その地域に無い物が繁茂すれば生態系が破壊されます。ビオトープは飽きたけど捨てるの可哀想だからリリース、と言う事が無いようにあえてFAQに入れさせて頂きました。写真は屋外で勢力を伸ばすオオフサモ。ショップではパロット・フェザーという名前で販売されています。

【容器は何を選べばよいのか】
本編では何でも良いと書きました。何でも良いです。(笑)とは言ってもはじめての方には何を選べばよいのかわかりませんよね。経験の範囲で一長一短を。後はご予算と相談しながら。
<プランター、衣装ケース>
長所、価格が安い。100円ショップのものでも充分。手軽にはじめることができます。
短所、高級感に欠ける。(笑)ややアオミドロが出やすい。(情報提供 たろさん)水温変化が外気温と連動しやすいと思われる。劣化する、など。
総費用 数100円〜1500円コース(生体、植物除く 以下同じ)
<素焼きの睡蓮鉢、プランター>
長所、価格がやや安い、それなりの高級感。
短所、割れやすい、水の蒸発が早い。
総費用 1500円〜3000円コース
<陶器の睡蓮鉢、プランター>
長所、高級感、庭やベランダの雰囲気にコーディネイト!コーディネイトはこーでねーと!
短所、割れたときのショックが大きい。重くて動かしにくい。
総費用3000円〜(青天井)
土地柄、笠間焼や益子焼の「陶器市」で出物の火鉢や睡蓮鉢を物色する機会もありますが、安売りでも高くて手がでません。金が余って仕方がない方は私に寄付か、古伊万里の睡蓮鉢やルソンの壷など如何でしょうか。
<番外1 おまかせセット>
ADAのセット商品も良いと思います。植物やメダカもついています。高級です。「田園」、「里山」、「湿原」などすばらしいネーミングです。(ほめるときは実名で)
うちのはアオミドロ系「ため池」、歩いて採集した植物だけ「ご近所」、高級睡蓮鉢ビオトープ「昼飯抜き」などです。(爆)
<番外2 タフブネ>
「楽しい熱帯魚」にも載っていました。建築工事の際にコンクリートを混ぜる容器です。金魚すくいの池?のような感じのもの。ホームセンターの資材コーナーなどで売っています。庭に埋めるのであれば古いバスタブ、土管なども良いですね。このへん詳しいのが、ズブズブ界(そんなのあるのか)の巨人、大滝末男さんの「水草の観察と研究」(ニューサイエンス社グリーンブックス10)です。興味のある方はぜひご一読を。

【Special FAQ 奥さんの許可が下りない】
ベランダの掃除など点数稼ぎ(情報提供 seabass3) 効果無かったかな?(笑)
うちで有効だったのは、クレソン、セリの自家栽培。食べるスピードがバッタ以上だったので絶えてしまいましたが、とっかかりとしては良いのでは?その1、主婦は現物に弱い!
本編で採ってきたメダカが速攻で殖えたのですが、(そう言えば本編写真の手前のメダカがやけに大きい腹ですね)奥さんがひよひよ泳ぐ稚魚を飽きずに眺めています。以前飼っていたプラティが殖えた時も何も言わないのに他の魚に喰われないようにネットで掬っていましたし、反対を押し切ってシマリスの子供を買ってしまった時も、反対したくせにいそいそ世話をしていました。その2!本能に訴えるべし!( ̄ー ̄)


《レイアウト》

さて、レイアウトなんぞ要るか!と言い切った私ですが、多少の清涼感を求めて、またデザイン心を刺激されて仕立ててみました。
掲示板のレスで「始めようネイチャービオトープを見て、ビオトープ始めたくなりました」と有難いお言葉を頂戴しましたが、私も自分で読んでいるうちにもう一つ立ち上げたくなりました。自家中毒ってやつですね(←アホ)
どうせやるなら少し遊ぼう!というわけで本格的な睡蓮鉢を思い切って購入しました。今月後半の昼食代がかなり心配です(悲)
レイアウトはADAのカタログや「はじめてのアクアガーデニング」(月刊アクアライフ編)などを眺めて、イメージを固めました。上から見るビオトープには前景、中景、後景はあまり関係なく、個人的には、ぱっと見たときに涼しさを感じられるレイアウトが良いと思います。コンセプトは浮葉、抽水、開水面を分割。
用土は今回、荒木田をベースに川砂を混ぜてみました。用土を混ぜて中央にレンガをひとつ。鉢に植栽したミソハギ(開花中)、ハンゲショウを乗せます。この中央エリアで浮葉と開水面エリアを分割します。
(写真:睡蓮鉢準備中、少しデザインを考えた睡蓮鉢、さくっと一網で採れたクロメダカ)
睡蓮鉢準備中 少しデザインを考えた睡蓮鉢 さくっと一網で採れたクロメダカ
浮葉エリアにはガガブタを用土に直接植栽しました。開水面エリアにはおじさん探検隊でfumirisuさん自ら採集して下さったササバモとセキショウモを植栽しました。アクセントにイチョウウキゴケを少し浮かべ、浮葉エリアが南になるようにして少しでも水温上昇を抑えるようにしました。どうです、なんとか見られるでしょう。
クロメダカを約40〜50匹投入。水量が多いのでこれで丁度ですね。
この鉢はしばらく芸術点にこだわって(笑)維持したいと考えています。花が咲く水草は鉢植えにして他のビオトープに沈めてありますので、ミズキンバイやサクラタデ、ミズネコノオ、ミズトラノオ、コウホネなど時期によって取り替えて楽しもう、と思っています。


seabass3